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2025.11

『AI×Photoshopスクリプト』がデザイン現場を変えた。“やりたいことを伝えるだけ”で自動化ツールを簡単作成。

AI

クリエイティブ

ゲーム

ゲーム開発のデザイン現場には、表からは見えない事務的作業が多く存在します。中でも負担が大きいのが、大量のアセットを正しく処理するための“ネーミング作業”。
KMSではこの面倒なルーチンワークを、コードが書けないデザイナー自身がAIを使って自動化できるようになったことで、現場の作業構造そのものが変わりました。

ここでは、「非エンジニアがAIでスクリプトを作れた」その具体的なプロセスを紹介します。

デザイナーを疲弊させる大量の『リネーム地獄』

キャラクター、背景、アイテムなど、数多くのアセットを扱うゲーム開発では、ファイル名に厳密なルールが必要です。
しかし実際には、ファイル名の重複や表記ゆれなどのミスが発生。ルールを定めても、プロジェクトごとに細かい命名規則が異なるため、現場でなかなか徹底されません。
ある月には、うっかり同じ名前を付けてしまったアセットが数十件発覚し、デザイナーたちは丸一日かけて修正と確認作業に追われたこともありました。

本来デザインを行うメンバーが、毎月繰り返される『リネーム地獄』に時間を奪われていたのです。

スクリプト化を検討するも『コードが書けない』壁が立ちはだかる

効率化の第一案はPhotoshopでのスクリプト化でしたが、JavaScriptが必要なため現場はすぐに行き詰まりました。

・書き方がわからない
・エラーが出ても原因がわからない
・思った通りの動作にたどり着かない

「やりたい処理のイメージはあるのに、言語化できない」「もはや手動のほうが早いかも…」といった意見が頻出し、結局現場には浸透しませんでした。

AIが『言語の壁』を突破

【日本語で説明するだけで、デザイナーがスクリプトを作れるように】

この状況を一変させたのがAIでした。
デザイナーが行ったのは、「こういうルールでリネームしたい」と日本語で伝えるだけ。
AIはその説明を理解し、実行可能なスクリプトを自動生成しました。

あるデザイナーは、エンジニアに雑談混じりで頼むような感覚で、
「このフォルダの画像を一括で“item_001〜”の連番にしてほしい」
「拡張子が違うものはスキップして」

と指示しただけで、AIが完全に意図通りのスクリプトを生成。コードを書いた経験が一度もないデザイナーでも、自動化ツールを“自作”できるようになったのです。

結果として、

・リネーム作業はほぼ全自動
・ミスの発生はほぼゼロ
・チェック時間が大幅に短縮

という明確な効果が生まれましたが、何より大きいのは
「非エンジニアが自分の業務を自分で自動化できた」という変化でした。


▲冗談半分で生まれた最適化スクリプト事例

『AI × 非エンジニア』が現場の常識を変える

今回の取り組みが示したのは、AIを導入したこと以上に、『コード知識ゼロのデザイナーが、AIのおかげでスクリプト作成者』になれたという点にあります。

これまで「エンジニアに頼まないとできない」と思われていた作業が、AIを使うことで『自力で作れる領域』に変わりました。
この変化は、現場の発想とAIの組み合わせが新しい可能性を開くことを示しています。

KMSは今後も、専門知識を持たないメンバーでもAIを使って業務改善できる「現場主導の実践型DX」を進め、誰でも自動化に踏み出せる環境づくりを続けていきます。

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