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『AI×Photoshopスクリプト』がデザイン現場を変えた。“やりたいことを伝えるだけ”で自動化ツールを簡単作成。
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ここでは、「非エンジニアがAIでスクリプトを作れた」その具体的なプロセスを紹介します。
キャラクター、背景、アイテムなど、数多くのアセットを扱うゲーム開発では、ファイル名に厳密なルールが必要です。
しかし実際には、ファイル名の重複や表記ゆれなどのミスが発生。ルールを定めても、プロジェクトごとに細かい命名規則が異なるため、現場でなかなか徹底されません。
ある月には、うっかり同じ名前を付けてしまったアセットが数十件発覚し、デザイナーたちは丸一日かけて修正と確認作業に追われたこともありました。
本来デザインを行うメンバーが、毎月繰り返される『リネーム地獄』に時間を奪われていたのです。
効率化の第一案はPhotoshopでのスクリプト化でしたが、JavaScriptが必要なため現場はすぐに行き詰まりました。
・書き方がわからない
・エラーが出ても原因がわからない
・思った通りの動作にたどり着かない
「やりたい処理のイメージはあるのに、言語化できない」「もはや手動のほうが早いかも…」といった意見が頻出し、結局現場には浸透しませんでした。
【日本語で説明するだけで、デザイナーがスクリプトを作れるように】
この状況を一変させたのがAIでした。
デザイナーが行ったのは、「こういうルールでリネームしたい」と日本語で伝えるだけ。
AIはその説明を理解し、実行可能なスクリプトを自動生成しました。
あるデザイナーは、エンジニアに雑談混じりで頼むような感覚で、
「このフォルダの画像を一括で“item_001〜”の連番にしてほしい」
「拡張子が違うものはスキップして」
と指示しただけで、AIが完全に意図通りのスクリプトを生成。コードを書いた経験が一度もないデザイナーでも、自動化ツールを“自作”できるようになったのです。
結果として、
・リネーム作業はほぼ全自動
・ミスの発生はほぼゼロ
・チェック時間が大幅に短縮
という明確な効果が生まれましたが、何より大きいのは
「非エンジニアが自分の業務を自分で自動化できた」という変化でした。

▲冗談半分で生まれた最適化スクリプト事例
今回の取り組みが示したのは、AIを導入したこと以上に、『コード知識ゼロのデザイナーが、AIのおかげでスクリプト作成者』になれたという点にあります。
これまで「エンジニアに頼まないとできない」と思われていた作業が、AIを使うことで『自力で作れる領域』に変わりました。
この変化は、現場の発想とAIの組み合わせが新しい可能性を開くことを示しています。
KMSは今後も、専門知識を持たないメンバーでもAIを使って業務改善できる「現場主導の実践型DX」を進め、誰でも自動化に踏み出せる環境づくりを続けていきます。
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