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2026.02

ヒット作品の鍵は「ネーム」にある —
KMSのコンテンツ制作の流儀

インタビュー

デジタルコミック

冥界の超越者

「なぜこの作品は、つい最後まで読んでしまうのか?」
今回は、KMSで活躍するネーム作家にインタビューを実施し、ヒットを生み出すために意識しているポイントや、制作現場ならではの裏話を聞きました。

シナリオは“台本”、ネームは“演出”

ネーム制作の話に入る前、まずどのような準備をしているのかを聞くと、返ってきたのは印象的な考え方でした。

シナリオは、映画で言えば台本に近い存在。俳優が台本をもとに役を立ち上げていくように、ネーム作家もテキストを起点に、漫画としての表現を一から組み立てていくといいます。
また、原作テキストと漫画は、同じ物語であってもまったく異なるメディアです。
ネームの役割は、文字情報をそのまま絵に置き換えることではなく、物語を「漫画として成立させる」ための演出を施すことにあります。
KMSでは制作の初期段階で、企画書や世界観資料を丁寧に読み込み、ジャンルの近い既存作品も参照しながら、作品全体のトーンや読後感をすり合わせていきます。
実際、『冥界の超越者』では、初期案に対して「やや重厚すぎるのではないか」という意見が挙がりました。
そこからディレクターとの議論を重ね、序盤のネームを大きく組み替えることに。作品の方向性を早い段階で調整できたことで、その後の制作もスムーズに進んだといいます。

読み続けられるネームの大前提は「分かりやすさ」

ヒットの要因について話を聞くと、行き着いた答えは非常にシンプルなものでした。それが「分かりやすさ」です。
どれほど設定が緻密でも、どれほど感情を込めていても、それが読者に正確に伝わらなければ、物語は途中で離脱されてしまいます。分かりやすさは当たり前のようでいて、実は最も難しく、最後まで完成することのない技術だといいます。
漫画における“うまさ”をどう捉えているのか。
その問いに対して語られたのは、「速く・強く・鋭く」感情を届けること。
ネームとは説明のためのものではなく、読者の心を一瞬で動かすための設計図である、その考え方が、制作の根底にあります。

ヒット作に共通するネームの傾向はありますか?

ヒットしている作品のネームには、「無駄がない」「感情のピークが明確」という共通点があります。特に印象的なのは、一見すると軽く見えるコマへの配慮です。顔のアップが1コマ置かれるだけの場面であっても、感情の偏りや余韻がきちんと設計されている。そうした積み重ねが、作品全体の強度につながっています。
流行に寄せるかどうか以上に、ネームそのものが持つ普遍的な力。それが結果として、ヒットを支えていると感じています。
一方で、読まれにくいネームには明確な理由があります。
基本的な基準を満たしていないことに加え、縦読みという媒体特性を十分に活かせていないケースも少なくありません。
縦読みでは、視線誘導が極めて重要です。グラフィックデザインの基本を、縦方向の構成にどう落とし込むか。

KMSの制作現場では、ネーム段階から「このコマは“落とす”ための間か」
「どこでスクロールを止めたいのか」といった会話が日常的に交わされています。

ネームは一人で抱え込まない

制作において、特に大切にしていることは何ですか?

制作の中で特に意識しているのは、チームとのコミュニケーションです。
修正指示を受け取った際には、「どう直すか」だけでなく、「なぜそう感じたのか」という背景まで必ず確認するようにしているといいます。
ディレクターの意図を正しく理解できれば、より簡潔で効果的な表現を、ネーム作家側から提案することも可能になります。
実際、シナプスハートのあるタイトルでは、ディレクターの小さな違和感をきっかけにネームを再構築。結果として、1話あたりの読了率が大きく改善したケースもありました。

複数作品に関わるからこそ得られる成長

制作状況に応じて、複数のタイトルに同時並行で関わることはKMSでは珍しくなく、その環境自体が大きな成長機会になっています。
似たジャンルの作品を複数担当することで、同じシチュエーションを異なる切り口で表現する場面も生まれますが、そこで求められるのは、前例に頼らずその作品に最適な演出を考え抜くこと。この積み重ねが、ネーム作家としての引き出しを確実に広げていきます。
多くの物語に触れ、試行錯誤を重ねられることは、物語づくりを本気で楽しめる人にとって大きな刺激です。KMSでのネーム作家という役割は、作品数の多さそのものが学びとなり次の表現へとつながっていく、そんな成長の循環があるポジションだと言えるでしょう。

さらなるヒット作を生むために

ヒット作品は、たまたま生まれるものではありません。物語の土台となるネームがあり、それをチームで共有し、何度も磨きながら形にしていくことで、ようやく読者に届く作品になります。KMSでは、ネーム作家を“物語の演出家”として捉え、ディレクターや制作メンバーと一緒に、次のヒットを目指す環境をつくっています。
「ヒットの裏側を知りたい」「次は、自分が物語を動かす側に立ちたい」
── そんな思いを持つ方に、ぜひ仲間に加わってほしいと考えています。

SYNAPSE HEART


KMSの運営する「SYNAPSE HEART」では縦読みデジタルコミックを通じ、新しい体験の提供や、日々の時間を楽しいものへと転換 “シナプス” させることで、ユーザーの皆様が没入できるコンテンツを提供してまいります。

■ SYNAPSE HEART公式サイト
https://synapseheart.com/

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SYNAPSE HEART(@synapse_heart)

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