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2026.02

世界観を形にする仕事 —
アートディレクターの本質とは?

インタビュー

デジタルコミック

アートディレクターの仕事は、作家の絵を整えることだけではありません。
ネームの先にあるすべてのビジュアルを見渡し、作品全体の世界観や読み心地を設計する役割です。キャラクターの感情や色、演出ルールまで含めて「この作品らしさ」を形にしていく。
この記事では、そんなKMSのアートディレクターの仕事との向き合い方を紹介します。

作家の絵を整える存在ではなく、作品全体のビジュアル体験の設計者

ネームの先にある、すべてのビジュアルを束ねる

KMSのデジタルコミック部門におけるアートディレクター(AD)が担当するのは、縦読み漫画におけるネーム以降のすべての工程です。
下書き、線画、着彩、フキダシ加工、擬音を表す描き文字に至るまで、作品(タイトル)全体を通してビジュアルを監修します。

新規タイトルの立ち上げ時には、キャラクターデザインから関わることも珍しくなく、男性向け・女性向けを問わず、ファンタジー、恋愛、バトルなど幅広いジャンルを横断しながら、複数作品に同時に関わっていきます。

世界観を形にするために、最初に見るのは「トレンド」

世界観づくりにおいてまず意識するのは、キャラクターや色彩そのものではなく、今の読者がどのような表現に日常的に触れているのかという視点です。
デジタルコミックの世界は流行の移り変わりが非常に速く、ストーリーだけでなく、絵柄や演出、色の使い方も日々変化しています。
そのためKMSの制作現場では、業務の合間に自然と漫画アプリを開き、
「今、売れている作品はどんなビジュアル処理をしているのか」「なぜこの表現が読者に刺さっているのか」を読み解くことが、特別なことではなく日常の一部になっています。
フルカラーで展開される縦読み漫画は、白黒漫画とは表現の前提が大きく異なるからこそ、こうしたトレンドへの感度が欠かせません。
変化を捉え続ける姿勢そのものが、世界観づくりの出発点となっています。

ルールをつくることで、世界観を“連続させる”

制作開始時、ADが最初に着手するのは、シーンごとの仕上げ方をルール化することです。

「ここは屋外か、室内か?昼か夜か?」
まるで自分がコマの中に入り込むような感覚で、一つひとつを分解して考えていきます。縦にスクロールして読まれる縦読み漫画では、コマごとの仕上がりにブレがあると、シーンが連続して見えません。
フルカラー作品ではありますが、考え方は“カラーイラスト”というより、アニメーション制作に近い側面があります。
カットが連なって初めて、世界が成立する。その前提を、ADが設計していきます。

ディレクターとしてのこだわりとチームの難しさ

縦読み漫画ならではの表現を、最大限に活かす

特にこだわるのが、色による演出です。
中でも、エフェクト表現と黒ベタの使い方は、縦読み漫画ならではの技術と言えるでしょう。

特に男性向けタイトルでは、技や魔法など、派手なシーンが多く登場します。
フルカラーの強みを活かし、エフェクトを美しく、迫力あるものに仕上げていきます。
一方で、色の情報量が増えすぎると、画面は一気に読みにくくなります。
そこで活躍するのが、白黒漫画でも多用される「黒ベタ」です。
髪や影をあえて黒ベタで処理することで、情報量を整理し、視線をコントロールする。縦読み漫画は、カラーイラストと白黒漫画の“いいとこ取り”ができる、非常にユニークな表現媒体なのです。

「ズレない制作」は、共通言語づくりから

チーム制作において最も難しいのは、「目指すクオリティの認識を揃えること」だと考えています。
そのため、制作初期には必ずベンチマーク作品を設定し、徹底的に研究します。
さらに、意見が分かれそうなポイントについては、タイトルごとに細かなルールやレギュレーションの言語化が必要になります。

例えばある作品で、
「夜のシーンは必ず寒色寄りに」
「感情が高ぶる場面では、背景処理をシンプルに」
といった細かな取り決めを重ねたところ、後半話数で一気に表現の精度が跳ね上がった、ということもありました。
チームの認識が揃った瞬間、個々の力が一つの方向に噛み合い、出力は一気に伸びていきます。その“揃う瞬間”をつくり出すことこそが、ADの難しく、そして重要な役割だと考えています。

KMSならではの魅力、未経験でも最前線へ

KMSの制作フローで特徴的なのは、参加してすぐに業界の最前線に立てることです。縦読み漫画は比較的新しい表現形式のため、実は“経験者”の方が少数派。
そのため、縦読み漫画未経験であることは、まったくハンデになりません。
実際、KMSのADの中には、もともとイラスト志望だったメンバーもおり、「絵の経験」があれば、ADとして作品づくりに関わるチャンスは十分にあります。
もし、作品の世界にどっぷり入り込んでしまうタイプなら、KMSのアートディレクターという仕事はきっと相性がいいと思います。
キャラクターの感情や行動、世界観のルールを「設定」としてではなく、自分ごととして受け止め、「なぜこの表現なのか」を自然と考えてしまう。そんな人と、ぜひ一緒に作品をつくりたいと考えています。

自分が描いた一枚の絵について、気づけば小一時間語ってしまう——
そのくらいのこだわりがあるなら、縦読み漫画というフィールドは、まだまだ試せる余白に満ちています。

SYNAPSE HEART


KMSの運営する「SYNAPSE HEART」では縦読みデジタルコミックを通じ、新しい体験の提供や、日々の時間を楽しいものへと転換 “シナプス” させることで、ユーザーの皆様が没入できるコンテンツを提供してまいります。

■ SYNAPSE HEART公式サイト
https://synapseheart.com/

■ SYNAPSE HEART公式X
SYNAPSE HEART(@synapse_heart)

■採用情報
https://herp.careers/v1/kms3/requisition-groups/e43144b8-cbed-4a58-9683-663c022445b3

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